【編集後記】
●〈主張〉で社民党臨時全国大会(11月14日)を取り上げ、論評しました。この大会にふれて、社民党の機関誌『月刊社会民主』12月号の編集後記で編集長の野崎さんが「ごく若いころの自分は、『社会民主主義』って堕落した軟弱な社会主義程度に認識していたのが実際。いまさら『社会民主主義の実現』とか大上段に言うのは気恥ずかしい。むしろ、みんなそんなに社民主義者だったのかと、感慨深いです」と述べています。これに一言。
野崎さん同様に、ごくごく若いころ、社会民主主義をやはり軟弱かつ反動的なものと認識してきた私も、西ドイツ社民党の「ベルリン綱領」やイタリア共産党の左翼民主党への転換、東欧ソ連社会主義崩壊などに刺激を受けて社会民主主義とその変化を学んできました。社民主義が困難に直面していることも事実だと思いますし、「社会民主主義の実現」を大上段に主張するつもりもありませんが、この日本に社民政党=社民党をなくすわけにはいかない。その思い一点で党臨時大会を傍聴し、〈主張〉しました。野崎さんと少し感慨が違うようです。
●福留久大先生から米国大統領選挙。トランプの経済政策が批判されています。河辺一郎先生の〈視点〉は中国の「自由化」。「中国脅威論」で一色の日本の新聞・雑誌のなかで、それを批判する視点が獲得できると思います。ぜひ読んで下さい。
前号に続き学術会議任命拒否問題を浅野健一先生。大学の腐敗を知る先生の「学問の自由を断固として擁護する」との姿勢が鮮やかです。宮原光一さんは大阪都構想を再度否決した住民投票で、維新の野望砕ける!と。
鎌倉孝夫の〈診断〉では新型コロナ対策で「主体の意識と行動」確立の大事さが突き出されています。藤岡寛己先生、青年は荒野をめざすのではなく、好々爺をめざすのか?
●阿部紀夫さんの「木崎村小作争議」が今月で完結です。人民の闘いの歴史を記録することの大事さを、貴重な写真とともに実感してきました。ありがとうございました。(山内正紀)
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