「進歩と改革」No.801号   --2018年9月号--

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■主張 防衛費「GDP2%」を提言した自民党の軍拡路線!

■国際政治の視点                 河辺 一郎

 少子化と移民ー歴史と現状

◆マンガ FALSE HOOD201              森本 清彦

 鬱苦(うつく)しい国・15   
  限りなく堕ちる、アベノ「欺民亭」外道ラプソディ!

 〈沖縄慰霊の日 平和の詩「生きる」前編〉

天草環境会議の35年                野口 昭信

■鎌倉孝夫の〈経済診断〉

 世界の平和・非核化をめざして
  ―朝米首脳会談「共同声明」の意義―

◆高根英博作画・文 [社会映画グラフティ20・終]

 今井正監督「キクとイサム」

◆新連載―山の村から               岡部  清

 ここで生きる

ビンバオ市でグローバル社会的経済フォーラム2018  柏井 宏之 
 ―日本から大津市・共生シンフォニーが報告へ― 

ここが問題!憲法改正国民投票            望月  漠
 ―南部義典さんの講演を聞く(下)

カジノ(IR)法案に思う             山田 俊忠

組織変動に伴う労使関係上の諸問題に関する調査   呉  学殊
 ―労使ヒアリング調査編(下)―

テロリズムの仮面史―明治維新150年         室伏 志畔

◆スポーツ時評                  中森 稔博

 審判の意義               


【編集後記】

西日本7月豪雨災害でお亡くなりになられた方々に心より哀悼の意を表し、被災された皆様にお見舞い申し上げ、一日も早い復旧・生活再建へ力を合わせたいと願います。大阪北部地震、連日の炎暑・酷暑と突然の豪雨被災、逆走する台風が日本列島を襲いました。暑さ、降雨に気象庁が「命に危険を及ぼすレベル」とまで発表する尋常ならざる事態。読者の皆様にもお体にご留意され、お過ごし下さいますようお願いします。

杉田水脈衆院議員の「LGBTのカップルは…生産性がない」との差別発言に大きな抗議の輪が広がっています。河辺一郎先生は、この発言を保守に共通する「少子化への危機感」という観点から取り上げ、移民政策の歴史を振り返りながら現在日本の政策・理念を、リベラルの議論を含めて問うています。
 鎌倉孝夫先生からは朝米首脳会談共同声明の分析です。ある情報誌に「保守、リベラルの枠を超えてさまざまな解説が飛び交い、今も土ぼこりが収まりそうもない」とまで評されている会談ですが、鎌倉先生の詳細かつ明解な評価は鋭い内容を突き出しています。
 森本清彦さんのマンガと沖縄の平和の詩「生きる」にも注目を。

天草環境会議が35年を迎えました。天草環境会議といえば苓北火電建設反対運動が有名ですが、私自身、それらの運動を先日亡くなられたリーダー・寺崎幸男さんから学んできました。会議の35年を野口昭信さんから振り返っていただき感謝です。
 〈連載・山のムラから〉が始まります。筆者は、永年農業に従事しながら詩作活動を続けてこられた新潟・魚沼市の岡部清さん。標高1500メートルの守門岳の真下、平年積雪4メートルの豪雪地帯から移り住み、〈今、私は市の福祉施設でお世話になっている〉岡部さんからの発信です。

先月号から掲載の望月漠さんの「ここが問題!憲法改正国民投票法」。国民投票法改正にむけた南部義典さんの講演の紹介です。国民投票法については、「同法改正論議に乗るのではなく、3分の2の賛成を要件として一から作り直すべき」との主張(水島朝穂・早稲田大学教授、「社会新報」7月18日号)がありますが、現状の国民投票法のもつ問題点を知ることも必要かと思い、掲載しました。呉学殊さんのレポートも先月号からの続きですが、企業合併・再編を経験した大企業・労組への調査に基づく大変な労作です。

明治維新150年論に「テロリズム」の視点から接近したのが室伏志畔さん。高根英博さんの〈社会映画〉は今回で終了。次号から新企画が始まります。(山内正紀)