【編集後記】
●西日本7月豪雨災害でお亡くなりになられた方々に心より哀悼の意を表し、被災された皆様にお見舞い申し上げ、一日も早い復旧・生活再建へ力を合わせたいと願います。大阪北部地震、連日の炎暑・酷暑と突然の豪雨被災、逆走する台風が日本列島を襲いました。暑さ、降雨に気象庁が「命に危険を及ぼすレベル」とまで発表する尋常ならざる事態。読者の皆様にもお体にご留意され、お過ごし下さいますようお願いします。
●杉田水脈衆院議員の「LGBTのカップルは…生産性がない」との差別発言に大きな抗議の輪が広がっています。河辺一郎先生は、この発言を保守に共通する「少子化への危機感」という観点から取り上げ、移民政策の歴史を振り返りながら現在日本の政策・理念を、リベラルの議論を含めて問うています。
鎌倉孝夫先生からは朝米首脳会談共同声明の分析です。ある情報誌に「保守、リベラルの枠を超えてさまざまな解説が飛び交い、今も土ぼこりが収まりそうもない」とまで評されている会談ですが、鎌倉先生の詳細かつ明解な評価は鋭い内容を突き出しています。
森本清彦さんのマンガと沖縄の平和の詩「生きる」にも注目を。
●天草環境会議が35年を迎えました。天草環境会議といえば苓北火電建設反対運動が有名ですが、私自身、それらの運動を先日亡くなられたリーダー・寺崎幸男さんから学んできました。会議の35年を野口昭信さんから振り返っていただき感謝です。
〈連載・山のムラから〉が始まります。筆者は、永年農業に従事しながら詩作活動を続けてこられた新潟・魚沼市の岡部清さん。標高1500メートルの守門岳の真下、平年積雪4メートルの豪雪地帯から移り住み、〈今、私は市の福祉施設でお世話になっている〉岡部さんからの発信です。
●先月号から掲載の望月漠さんの「ここが問題!憲法改正国民投票法」。国民投票法改正にむけた南部義典さんの講演の紹介です。国民投票法については、「同法改正論議に乗るのではなく、3分の2の賛成を要件として一から作り直すべき」との主張(水島朝穂・早稲田大学教授、「社会新報」7月18日号)がありますが、現状の国民投票法のもつ問題点を知ることも必要かと思い、掲載しました。呉学殊さんのレポートも先月号からの続きですが、企業合併・再編を経験した大企業・労組への調査に基づく大変な労作です。
●明治維新150年論に「テロリズム」の視点から接近したのが室伏志畔さん。高根英博さんの〈社会映画〉は今回で終了。次号から新企画が始まります。(山内正紀)
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