【編集後記】
●大関昇進をめざす関脇栃ノ心の活躍に湧く大相撲をテレビを見ていたら、NHKアナウンサーが「平成の5月場所も今場所で終わりです」と話していました。いかにも! 皇太子が即位する来年5月1日に新元号が施行されますから今回で終わり。それは間違いないことなのですが、平成の終りが大相撲中継の場でも指摘され、身近に近づいていることに気づかされました。
今月号は〈チーム鎌倉〉の中村健三さんが、天皇の生前退位の契機になった「お言葉」を俎上にあげ、そこから「制度としての天皇」と「人間天皇」の裂け目を解析して、今日の天皇という存在を論理的に問い注目です。保守派の望む天皇像を阻止するために。
●山崎一三さんの明治維新150年論の3回目。今回は天皇制国家下の「教育勅語」「統帥権」の具体に論及されています。大事なのは、自由民権派の「小国主義」と「アジア共同主義」に光をあて、その現代的展開がわれわれの闘いの課題として突き出されていることでしょう。
大きく動きはじめた朝鮮半島。南北首脳会談をテーマに河辺一郎先生。日朝関係や米朝会談など朝鮮に関わる論点が整理されていますが、リベラル派の問題点にも言及されているのが特徴かと思います。
先月号からの兒島俊郎先生の「敗北からの逃避」。日本はだれに負けたのか! 日本近代を歴史的に振り返り、日本民衆の意識現状が突かれています。
●71年目の憲法記念日。この5月3日には、全国250カ所以上で集会が開催されたとのこと。増永周一さんから熊本の取り組みが届きました。本誌は例年、熊本の取り組みに励まされており、感謝です。
泉野時彦さんの社民党再生へむけた福岡県連合の提起は詳細かつ実践的です。各県・各地からの提起を待っています。
森本清彦さんの〈マンガFALSE HOOD〉は200回を迎えました。大変な積み重ねです。森本さんの全作品はわが研究会のHPで公開していますので見て下さい。
中森稔博さんの〈スポーツ時評〉はマスコミ・社会の話題を独り占めした感の日大アメフト部タックル問題。ラガーマンとしての中森さんの日大フェニックスへの温かい思いが溢れています。(山内正紀)
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