【編集後記】
●校了日の前々日になって決定した社民党の連立政権離脱。当初に予定していた「主張」を急遽差替え、大忙しの7月号となりました。
今月は、渕上貞雄社民党選対委員長に、きたる参議院選挙についてインタビューし、比例代表予定候補である吉田ただともさん、保坂のぶとさんから決意をご寄稿いただきましたが、いずれも連立離脱を決定する前のものです。しかし、内容の基本において変化はないと思いますので、お読みいただき、社民党前進への決意をともにしていただきたいと望んでいます。来月号が読者のもとに届くのは、7月10日すぎ、つまり、投票日の後になります。本誌としては、参議院選挙にむけた最後の訴えです。
●参議院選挙について、日本の三極がどうなるのかが注目されています。渕上さんの話を引用すれば、「ボコボコ血栓のようにできた新党」が主張していることでもありますが、この点では先のイギリス総選挙が注目されました。そのイギリス総選挙結果についての分析を、柴山健太郎さんにお願いしました。日本では、自民党の存在が「二大政党の終焉」をもたらすものとして論評されていますが、必ずしもそうならないとの主張があるようで、これは興味深いものです。
柴山さんには、イギリス総選挙と一緒にドイツ・フランスなど「欧州社民勢力の現在」を紹介していただこうと思っていましたが、イギリス総選挙の詳細な分析で紙幅が足りず、これは次の機会の楽しみとなりました。
●鎌倉孝夫先生の「経済診断」。今月は分析篇です。民衆から「水」が奪われる―刺激的なサブ・タイトルですが、読んでいただければ、その実際が理解できます。西村和雄先生の「有機農業再考論」その七(本年4月号)で、他国の豊かな農地を買いあさる「ランド・ラッシュ」が紹介されていますが、鎌倉先生は「ウオーター・バロン」による世界の水事業支配にも触れられています。それにしても、すさまじいグローバル企業の投機です。
西村先生の「有機農業再考論」は、いよいよ本論です。先月は原稿が届かず、お休みで、編集子も心配しましたが、パソコンの調子が悪かったのが理由とのこと、安心しました。
●「マンガ」を画いていただいている鎌倉圭悟さん。いつもはでき立てのマンガを持って事務所に届けにきてくれるのですが、この度、都内から山梨県にお引越し。鎌倉さんと会って、ネット社会の動きを聞くことが楽しみだっただけに残念!。しかし、マンガの掲載は続きます。(山内正紀)
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