【編集後記】
●本誌はすでに12月号、早いものです。今月は、南西諸島軍事基地化の一つの焦点となっている馬毛島基地問題について、8月号につづき西之表市議の長野広美さんにお願いしました。基地建設反対を掲げて当選したはずの西之表市長が9月議会でその姿勢を転換し、基地建設に直結する議案を提案。その現状と問題点が突き出されています。国の圧力の前に住民の自治権が鋭く問われていると長野さん。
村山正栄さんからは、日本の社会保障制度は今後にどう変わっていくか、連載が始まります。今回はまず、日本の社会保障制度が解説され、今後に問題点・課題が詳しく展開されます。
●先の参院選で比例1議席を獲得した参政党。なかなかに注目の的ですが、分からないのがその実態。中川徹さんが解明にチャレンジしてくれました。「ゆるふわ保守に見せかけた〈極右政党〉にご用心!」との指摘が大事かと思います。
木庭健一さんからの問題提起。その若者論、体制内運動としての労働運動論に、論議が深まればと願います。
〈鎌倉孝夫チーム〉から中村健三さん。「ありふれた生活における物化」と、タイトルは少々難しいと思うのですが、スマホの「倍速視聴」を端緒にして結論に導く論理展開は分かりやすく見事です。
●波多野美昭さんのレポート「献血476回(ドラム缶1・5本)」には驚かれた読者も多いことでしょう。その豊かな実践に学びたいと思います。波多野さんが描いた絵もまた素晴らしく、ぜひ48頁をご覧下さい。
福岡高教組退職教職員の会(福岡高退協)が、この間に記録してきた〈教師たちの戦時下体験〉を1冊の本にして刊行。反戦平和への貢献です。
そこに至る経過、企図、一部内容を今橋省三さんから報告して頂きました。
●ウクライナ戦争に関連して2本。河辺一郎先生の〈視点〉は、ロシア非難の国連総会決議にふれて、それまでの米国の国連政策を照射。戦争継続の背景に〈一神教〉の存在を指摘するのが神村隆志さんで、国際政治・宗教上の意味が問われています。停戦・和平を導く力はどこに!(山内正紀)
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