【編集後記】
●台風19号が都内を襲った10月12日夜、多摩川に接する大田区に住む私の地区にも、避難勧告指示が出されました。被災なく済みましたが、東日本各地で大きな被害が出ています。亡くなられた方々のご冥福をお祈りし、被災された皆様にお見舞い申しあげます。一日も早い復旧を願います。
●今月の福留久大先生は、災害・地球環境危機をテーマにマルクスの「災害保険論」を考察、それと住民の生命・生活を守る組織への自衛隊の改革。国民が自衛隊に一番求めるのは災害救助・復興。「災害救助にがんばる自衛隊を戦場に送らない」(本誌19年2月号、有田純也さん)ための構想に叡智が求められています。
臨時国会について、先の参院選で国政復帰された吉田忠智さんにインタビューしました。明解で力強いお話に力付けられました。インタビュー後に、菅原一秀経済産業相、河合克行法務相が相次いで辞任。その間わずか6日。安倍首相の責任が徹底追及されるべきです。
●日韓の民衆連帯を新潟の地で築いてこられた渡辺英明さんからのレポート。〈日韓両国民の相互理解と協力を求めるアピール〉にも注目下さい。前号につづき皆川学さん。今月は、NHK経営委員会が「かんぽ不正問題」で放送介入した事件。副題にある「NHKと安倍政権の深い闇」。これがポイントです。
河辺一郎先生は、多国籍企業規制・税制に関する国連の70年代の論議を振り返っています。国連と途上国の力量低下、他方で力を増した先進国が直面する課題など、今日の世界の政治経済を捉える視点の提起です。政府の障害者雇用大偽造に関する斎藤縣三さんの論稿は、とりわけ自治体議員や自治労関係者に読んでほしいと思っています。
●“4年に一度じゃない。一生に一度だ!”ラグビーW杯日本大会が盛り上がりました。日本ラグビー協会の会長・名誉会長であった森喜朗が嫌いで、ルールも知らない私ですが、ラグビーのもつ多国籍な雰囲気には感じ入るものがありました。そこで中森稔博さん。前号は「安倍の引退」ならず、「阿部慎之助の引退」がタイトルでしたが、今回は「オールブラックスの敗北」。ラガーマン・中森さんの視点を味わって下さい。今月号から「編集後記」を除き、本文を13Qから14Qへと大きくしましたが、いかがでしょうか。(山内正紀)
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