「進歩と改革」No.815号   --2019年11月号--

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■主張 東電刑事裁判、旧経営陣3人無罪の不当判決

■チーム鎌倉の〈政治診断〉

 メディアの腐敗・大政翼賛化、その根本要因を探る      皆川  学

◆国際政治の視点                       河辺 一郎

 国家安全保障局長の交代

マンガ●FALSE HOOD215

 「アベの組閣優先ゲーム」一に極右誇示、二に改憲妄執     森本 清彦

NPTと核兵器禁止条約を考える               木原 省治
 ―NPT発効五〇年の節目を迎える来年の再検討会議に向けて―

柏崎刈羽原発廃炉にむけて                  高橋 新一

日韓関係の現状を考える集いから               若林 一平

■2019年度社会的経済博覧会IN大田・社会的経済フォーラム基調講演

 私の夢見る社会的経済                   金 起 燮

◆高根英博作画・文 [マンガ・百年戦争物語り14]

 20世紀の大量殺戮 日露戦争

共同連 社会的協同組合を打ち出す              柏井 宏之
 ―実践四団体のネットワークで地域展開―

●NPO法人・わっぱの会「わっぱ通信」より

石牟礼道子原作・ひとり芝居『天の魚』の公演
今の水俣を巡り、私たちの暮らしを未来につなげるツアー     清川 千春

◆スポーツ時評 「阿部慎之助の引退」            中森 稔博              


【編集後記】

鎌倉孝夫先生の〈チーム〉から皆川学さん、初登場です。NHK元プロジューサーという内部からの視点で、メディアの腐敗・大政翼賛化の根本原因を分析していただきました。日本のメディアが嫌韓・反韓感情を煽る今、タイムリーな提起。中の「戦争とメディア」で指摘されている朝日新聞の「中立新聞」としての前史、知りませんでした。新しい発見に出会えます。 
 河辺先生からは、谷内氏から北村氏に代った国家安全保障局長をテーマに、安倍外交の歴史を振り返り、それを捉える視点が鋭く突き出されています。森本さんのマンガ、タイトルとともに鮮やかです。

反核・反原発運動の前進にむけて、木原省治さんと高野新一さんにお願いしました。ともに実践の場からの鋭い告発になっており、共感します。9月19日の東電刑事裁判判決。怒りをもって「主張」で取り上げました。

韓国から届いた金起燮さんの論稿は、韓国中部にある大田市で開催された社会的経済博覧会のフォーラムでの基調講演です。金さんご自身が和訳されたもので、柏井宏之さんに「日本の社会的経済にとっても必ず参考になるから」と紹介されました。現代社会の中で社会的経済の占める位置とは何か、韓国のおける現状は如何に、欧州とちがう韓国でのすすむべき道はどこに! 哲学的歴史的にも論述されており、社会的経済の前進をめざす金起燮さんの暖かな視線を感じます。
 柏井さんの「共同連大会」報告を読むと、日韓の状況の違いが理解できると思います。私たちにとって「社会的経済」「社会的企業」はまだまだ馴染みの深いものではありませんが、今後の社会改革にとって大事な課題です。(山内正紀)

◆「進歩と改革」ページ数変更のお知らせ

 進歩と改革誌は、1997年2月号で定価を650円に改定し、2014年4月の消費税引き上げ以降も、定価を維持してまいりました。今年10月1日からの消費税引き上げに際しては、引き続き定価を維持するため、諸経費値上げもふまえ、現行80ページを72ページへと減ずることで対処することとしました。なお、個人購読者への1冊送料は増税による第3種郵便料金改定で71円(現行70円)となります。読者の皆様のご理解と引き続くご購読を宜しくお願いいたします。