【編集後記】
●本誌の校了は毎月1日を基本としていますが、11月1日の前日が衆院選投票日。編集上、これには困りました。今月、選挙結果をまったく描かないわけにも行かず、〈主張〉で触れ、分析、現場レポートは次号に掲載ることにしました。ご了承下さい。
●総選挙での自民党公約は、中国の脅威を煽りGDP比2%以上を念頭に軍事費増強をうたいました。今後に注意と監視が必要です。そこで福留久大先生。中国脅威のウソ、緊張していない尖閣問題が解析され、相手立場にたつことの意味が問われています。前月号からの若林一平さんの浅井基文講演紹介。中国認識を正すうえで貴重です。
●ドイツの総選挙では社会民主党が第1党。小野一先生に結果を分析して頂きました。日本では国家神道・自民党と仏教・公明党の連立(憲法学者・小林節氏の主張)が続きますが、ドイツでは信号機かジャマイカ連立とか。 日本の総選挙と同時に行われた最高裁判事国民審査について、河辺一郎先生と鈴木智さん、2つの論稿が届きました。
●46年前になりますが、在日韓国留学生スパイ事件と救援運動を覚えておられる読者もいると思います。当時、私がいた社青同全国協も映画『告発』の上映運動を行いました。今回、スパイにデッチ上げられた李哲さんへインタビューする機会を得、今月号と来月号に連載します。李哲さんの過酷な闘いの軌跡に触れ、日韓市民の連帯を強めねばと思います。また高校同窓として李哲さん救出運動の中心を担った宮ア勇市さんの手記を『くまがわ
春秋』から転載させて頂きました。宮アさん、くまがわ春秋社に感謝申し上げます。韓国・光州事件などを描いた富山妙子さんへの追悼は神村隆志さんです。
●〈戦後を審問する〉高根英博さんは、石川達三論の前提にドストエフスキーをおき、藤岡寛己先生の〈乱反射〉は日本文学の歴史のなかにドストエフスキーが読み解かれ、共鳴し合っています。森本清彦さんの〈マンガ〉では新総理の顔が届きました。(山内正紀)
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