【編集後記】
●新型コロナウイルス感染は変異型が拡大し、東京・大阪・京都・兵庫の4都府県に4月25日、緊急事態宣言が発令されました。3度目です。期間は大型連休を挟んで5月11日までとされていましたが延長。パートやアルバイトなど働く人たちの雇用と生活への影響が心配です。
GWの人流制限で、連合メーデーは昨年同様にオンライン集会。5・3憲法大行動も国会前集会がネット中継されました。6月号の校了はGW後の6日。本誌が読者の皆さんの元に届くのはいつもより少し遅れます。
●4月の新聞各紙では、まん延防止・緊急事態宣言とともに、原発問題が大きく報じられました。「福島第一処理水23年めどに海洋放出」「柏崎刈羽『運転禁止』」「40年超原発再稼働へ」と
一面見出し。今月号はまず、運転員のIDカード不正使用をはじめ柏崎刈羽原発をめぐる問題を地元の高橋新一さんに提起して頂きました。出るわ、出るわ! 東電の出鱈目さに呆れます。こんな無責任な東電の汚染水放出など許されません。汚染水海洋放出と関西電力の老朽原発3機の再稼働問題は「主張」で取り上げました。
●木庭健一さんからコロナ禍での連合2021春季生活闘争総括。注目のトヨタ労使の動向、G20での法人税増税論議、K字型の経済回復、ILOなど幅広い問題意識が披瀝されています。北九州市議選の報告は久保木謙さん。井上真吾さんの選挙から得た教訓は全国に突き出すに十二分な価値があります。
河辺一郎先生の今月の〈視点〉は、ミャンマー問題を例に軍事独裁政権との親和性の強い日本外交の歴史に言及。
●福留久大先生の「人新世の社会主義」は3回目。今回は、斎藤幸平〈コモン再生論)を根拠づける「否定の否定」=所有法則の転変論への批判的論及です。
熊本高教組の青木栄さんからの〈学校教育論〉。11頁の大作で、英国の教育を紹介するプレイディみかこさんの著作からスタートする論述が面白く、提起される内容は豊富です。(山内正紀)
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