【編集後記】
●新型コロナ・パンデミックの中で、生活の現場はどうなっているのか? 今月は柏井宏之さんのレポートからスタートです。
緊急事態宣言前の4月16日、衆院議員会館で開かれた緊急アクションによる対厚労省・文科省交渉に、柏井さんから誘われて参加しました。30人を超える行政職員が参加して交渉が行われましたが、これは第一弾。引き続く交渉経過と新型コロナ感染が雇用、住宅喪失、在日外国人に突きつけている課題を、このレポートから共有していただければと思います。
●河辺一郎先生の〈国際政治の視点〉は、いま話題の「ボルトンとトランプ」の対立。両者対立の歴史的政治的背景が分析され、かつ日本政治への問題提起となっています。
福留久大先生は〈学習から学問への進化〉をテーマに日本の政治文化を論評。編集する私も″おやっ”とビックリした意外な書き出しでした。
●新型コロナ禍で、フットワークを使った運動が展開しにくい中で、上越武雄さんから「9月入学制」で現場の声が届きました。この問題では、賛成派の教育評論家・尾木直樹さんの存在も際立ちましたが、上越さんが紹介する声は貴重で、参考になると思います。
泉野時彦さんからは、本誌18年7月号の「社民党の再生は可能だ」につづく提起です。地域運動の重要性はこれまでも指摘されてきましたが、世界の労働運動との交流の経験から提唱される「社会運動としての地域運動」の視点が大事です。
●藤岡寛己先生の〈映画評論〉。日韓で描かれた二つの家族をテーマにして鮮やか。阿部紀夫さんの「木崎村小作争議」の第5回。歴史をたどる詳細な記述と同時に貴重な2枚の写真に感心しました。(山内正紀)
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