「進歩と改革」No.810号   --2019年6月号--

前号へ 2019年度一覧へ

■主張 「令和改憲」を許さない―統一自治体選を終え参院選へ

安倍改憲の現状と私たちの課題                高田  健

米中争闘と日本の立場                    福留 久大
 ―軍備強化か軍縮志向か

■国際政治の視点                      河辺 一郎                 

 WTO敗訴と改革 

◆高根英博作画・文 [マンガ・百年戦争物語り/第9話]

 正岡子規の「写生」

県議選分析と全国政治の課題                 大塚  剛

安倍首相官邸と壊憲狙う「維新」橋下徹氏の危険性       浅野 健一

メディアとアベ政権を考える                 中川  徹

●マンガFALSE HOOD209/201                 森本 清彦

 「アベノ浮かれ祭り&連想ゲーム」
   いわゆる「令和」→冷戦→令視→冷遇→冷笑→冷酷→冷血→「冷和」
 「汚輪ピック」醜聞
   最たるショック・ドクトリン(災害便乗型メガ利権ビジネス)!

●連載―山のムラから(第7回)                岡部  清

 やがて連合青年団へ 

統一闘争からの転換の画期をなす2019春季生活闘争       木庭 健一

「筑豊の鉱夫」と「越後の瞽女」               神村 隆志
 ―時代を打つ〈民衆視点〉の絵や唄&映=

■〈古代研究〉への招待

 三種の神器の由来                      室伏 志畔

◆スポーツ時評                        中森 稔博

 問題の所在は、陸連か選手か


【編集後記】

10連休終了後の5月7日(火)に、この6月号を校了しました。印刷も遅れ、取扱者のみなさんの元に届くのは、いつもより約一週間遅くなります。ご了承下さい。
 平成が終わり、令和への代替わりに伴う天皇讃歌が日本中を覆い尽くしたこの10連休。終盤の五5月3日、東京で開かれた憲法集会では、6万5000名の参加者を前に、主催者を代表して高田健さんの力強い挨拶が響きました。
 今月号は、その高田健さんに安倍改憲の現状について寄稿して頂き感謝です。「安倍改憲と三つの道」など、今後に私たちが注目し、的を絞るべき課題が打ち出され、重要な提起となっていますので注目下さい。
 10連休が終われば5月25日にトランプ来日。福留久大先生からは、貿易・安保をめぐる米中対立の中で、日本のあるべき自主独立思考の大事さが示されています。河辺一郎先生は、6月28日からのG20大阪開催を前に、G20の課題であるWTO改革と日本政府の身勝手さ。

統一自治体選が終り、次は参院選です。大塚剛さんから新潟での県議選の闘い・総括を踏まえて、参院選へむけた全国課題が提起されています。主張されるのが、野党・市民の共同戦線の内実強化と脱原発など政策の鮮明化です。統一自治体選は維新の一人勝ち”との評価もあり、注目の維新の会。その元代表・橋下氏の存在が改めて警戒されています。浅野健一先生から橋下批判の重要性。その独善的な体質が鮮明にされてタイムリーでした。
 中川徹さんからのテーマは、菅官房長官による東京新聞・望月衣塑子記者に対する「質問制限」。新元号「令和」を発表した菅官房長官。令和は、〈麗しい和〉を意味するとの説も報じられていますが、この政治家の強権ぶりは〈麗しさ〉とは真逆の〈冷和〉でしょう。
 国事行為して行われた今回の天皇代替わり儀式。国民主権・政教分離の原則が問われていますが、そこに露出した剣とまが玉。これら三種の神器って何? 室伏志畔さんから、九州王朝からの簒奪説に基づいてその由来を解説する〈古代研究への招待〉です。

木庭健一さんの2019春季生活闘争の中間総括。タイトルにあるように「統一闘争からの転換の画期をなす」というのが肝、ポイントです。神村隆志さんの「筑豊の鉱夫と越後の瞽女」。民衆の視点に立つ山本作兵衛さんの絵と小林ハルさんの唄を紹介・浮上させ、天皇讃歌の今日に対抗・対峙します。
 森本清彦さんの〈マンガ FALSE HOOD〉と岡部清さんの〈連載―山のムラから〉が復活しました。嬉しい限りです。お体に留意され、ますますのご健筆をお願いします。(山内正紀)