【編集後記】
●3月に入り、街に吹く風も少し暖かく感じるようになりました。あの3・11から8年目を前に、4月号を校了しました。
今年2月は、天皇在位30年記念式典、辺野古埋め立てを問う沖縄県民投票など重要な行事、取り組みがありました。本誌も、天皇と沖縄にズームイン。まず山崎一三さんに、「天皇代替わり」を論じてもらいました。
山崎さんには、安倍政権が明治維新150年を喧伝した昨年に3回(5月号〜7月号)、その問題点と今日的課題を、そして2017年4月号にも「天皇論」を書いて頂いています。今月は、それらを踏まえての総括的論稿で、より具体的に天皇や天皇代替わり、改元をめぐる基本問題、右翼・国家神道派の動向などを論理展開。分りやすく読みやすいと思います。学習会・読者会で使って下さい。天皇代替わりが憲法にうたう国民主権の侵害にならないよう警戒せねばなりません。
●河辺一郎先生の〈国際政治の視点〉。ベルリン市議会の左右の論争を紹介しつつ、その視点は日本に向います。先生の後半の論述に注目下さい。極右AfDも反対しなかったナチス解放75周年記念休日。それに比べて、やはり戦争責任を問われる日本と安倍政権は! その対比の見事さと論理の鮮やかさに、心が躍ります。
●沖縄については、福留久大先生と鈴木智さんです。
福留先生は、日本国憲法を学ぶ試みとしての沖縄論。私も大好きだった大田昌秀元知事の基地撤去と憲法への思いを原点に、中国脅威論までが糺されています。この論稿を読みながら思いだしたのは土井たか子さん。沖縄の「本土復帰」とは「日本国憲法への復帰であったはず」と一貫して主張されていましたが、その実現いまだならずです。
鈴木さんは、沖縄県民投票について。辺野古埋め立て「反対」の圧倒的民意が示された県民投票の実際が、沖縄国際大学の照屋寛之先生との交流をポイントに展開されています。
●安倍政権の新年度予算については、いつもの社民党の横田昌三さんにお願いしました。史上初の100兆円超という予算案。残念ながら3月2日未明に衆議院を通過しましたが、その内容を徹底追及していかねばなりません。
もうすぐ4月統一自治体選挙です。先月号の石合祐太上田市議に続いて、今月は福岡県福津市の石田まなみさんの当選レポート、社民党公認! 新人! 嬉しいですね。女性議員誕生へ教訓に満ちています。〈マンガFALS EHOOD〉は、森本清彦さん体調不良でお休みです。早い回復を祈ります。(山内正紀)
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