【編集後記】
●2019年1月号です。本年もどうか宜しくお願いいたします。
自民党総裁に3選した安倍首相が任期の2021年9月まで勤めると、明治以降の歴代で最長の首相在任期間を記録することになります。悪い冗談に聞こえますが、残念ながら事実で、この右翼政権の延命を許しているのが現在の日本政治の現実です。
今年は、参院選のある重要な年。アベ政治を許さない! 日本政治の転換をめざしてともに頑張りましょう。
●11月初旬のことです。銀行で記帳をしたら、「これ以降のお取引の日付は西暦で印字いたします」と打ち出されました。これは今年5月1日の天皇代替わり・改元に関わってのことでしょう。
“元号の事前公表は伝統破壊”“発表は新天皇即位後に”とする日本会議ら右翼の動きがあり、新元号の公表時期が決まりません。カレンダーや手帳は新元号を入れないものや5月以降も「平成」のままのものが作られました。早期の移行準備が不可欠なITシステムは改元の日と同時に新元号に切り替えるのは到底無理で、しばらくは「平成」が使われる見通しとのことです。不便な話ですが、それならばいっそ元号を放棄して西暦へ。この銀行の元号離れ、何の問題もなく歓迎です。これもまた、時代の転換点かと思いますが、天皇代替わりを国家主義の復活・強化に利用しようとする動きには要警戒です。
●1月号は、まず脱原発の闘いのアピール。近藤正道弁護士(元参院議員)に柏崎刈羽原発差止訴訟について書いて頂きました。原発運転の差し止めや廃炉を求める訴訟は、14年、福井地裁での高浜原発3・4号機再稼動差し止めの仮処分が注目を浴びました(18年7月、名古屋高裁金沢支部で住民側の逆転敗訴が確定)。近藤弁護士からは柏崎刈羽原発の危険性、東京電力のいい加減さが丁寧に展開されていますので、脱原発運動の力にして下さい。
●鎌倉孝夫先生から米中対決の構図分析と安倍外交批判、河辺一郎先生からの米国中間選挙結果をうけた「ねじれ」分析、1月号にふさわしく鋭い論稿がそろいました。
「松橋事件 再審確定」「33年、弁護団『ようやく』」(毎日新聞)など報道された松橋事件。「まつばせ」と読みます。再審開始確定に決定的役割を果たしたのが証拠開示で、齊藤誠弁護士にお願いしました。そして狭山市民集会を今泉さん。再審開始を!と切に願います。仲本さんからは力強く第55回護憲大会。柏井さんのGSEFビルバオ大会報告も貴重です。浅野先生の連載は最終回。95歳の白博士、いつまでもお元気にと祈ります。(山内正紀)
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