【編集後記】
●平昌オリンピックが2月25日に終わり、パラリンピックは3月9日からスタートです。この期間、南北朝鮮の交流・合同・協議が実現し、軍事緊張が緩和されたのは良かったと思うのですが、凄まじかったのは「微笑み外交にだまされるな」「最大限の圧力を」と米国以上の強硬姿勢を突出させた安倍首相や河野外相の姿でした。
相変わらず北朝鮮脅威論が勢いを保つ一方、現実に頻発し脅威を与えているのは沖縄をはじめとする米軍機の事故です。福留久大先生は、北朝鮮と米国に対する日本政府のダブルスタンダードと対米従属性を問い、日米安保条約・日米同盟に関する論理を検証、その“幻想”を暴き出して鮮やかです。
●「沖縄では毎日のように飛行機から落下物が落ちてくる」と語るのは、沖縄平和運動センターの山城博治議長。山城さんの迫力ある講演を望月漠さんが紹介してくれました。名護市長選での敗北を悔しがりながらも、「翁長県知事がいる限り、辺野古新基地はできない」と明解です。3月14日に迎える山城裁判の判決。無罪獲得へ支援・連帯を強めたいと思います。
私たちの当面する重要な課題である「ヒバクシャ国際署名」と「安倍九条改憲NO!3000万署名」について、先行的な取り組みをすすめる新潟から有田純也さんに報告して頂きました。市民から寄せられた著作権フリーの漫画も紹介しましたので、運動に活かして下さい。漫画の森本清彦さん案内のサロー節子さんICANノーベル平和賞受賞コメントも、ヒバクシャ国際署名の力にして頂ければと願います。
●河辺一郎先生の〈国際政治の視点〉。太平洋戦争開戦に関わる「ルーズヴェルトの陰謀」をテーマに日本社会・マスコミの質を問い、これは面白いです。今年度の政府予算案への批判は、いつもの横田昌三さんにお願いしました。6年連続で増額し、過去最高を更新した防衛費をはじめ詳細に論じられています。
●労働運動の現場から2つ。1つは中小労働運動について大阪の福井工さん。いま1つは県立高校非常勤講師の待遇改善について熊本の岩本正也さんです。福井さんは、全国一般労組の組織化を横取りするUAゼンセンの手法・体質を批判。会社・UA一体の組織破壊と闘うサンプラザ労組の成果がすごいです。岩本さんは、県立高校の非常勤講師の闘いが地公法上の職員団体としてではなく、労働組合として取り組まれることの意義を問うて、教訓的で納得。
若林一平さんは、『大正天皇』などの著者・原武史放送大学教授の大ファンです。その原教授が平和フォーラムの集会で講演すると聞いて胸躍らせて参加、紹介してくれました。(山内正紀)
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