【編集後記】
●今月号は、自民党大勝、与党自公3分の2議席を許した総選挙を総括しました。主張欄の山崎一三氏は、選挙の全体構図を分析し、野党・市民の共同を「政権戦略連合」へと発展させることのできなかった「野党自滅」と、その痛苦な現実の中から、「改憲阻止共同戦線」を強めようと提起しています。
● 現場レポートは5つ。まず民進党3分解の過程と、その中から立ち上がった立憲民主党の躍進ぶりについて東京、野党共闘の典型としての新潟、維新の会の故郷でありながら今回、自民党が第1党になった大阪、希望の党を含むすみ分けが行なわれた熊本での社民党県連合の取り組み、最後に社民党政審会長の吉川はじめ候補の闘いを紹介した大分2区です。
各氏のレポートの中から教訓点をつかみ取り、次の闘いに臨んでいってほしいと願います。
●浅野先生は、総選挙でのメディアの責任を追及。編集部も選挙結果をまとめましたので、他の論稿とともに読者会などで取り上げていただければと思います。
今回の総選挙では若者の自民党支持の高さが話題になりました。その原因をどう理解するのか。以下に紹介するのは、選挙後の飲み会で出た意見です。「第1に若者に嫌われるのは古色蒼然。“守れ”の社共は保守、何でも改革の自民党は革新。若いときはやっぱり革新ですよね! 2点目は反○○がイヤ! 押し付けがましいので反の反、アンチのアンチで自民党かな。寛容さがないのは、いずれも一緒ですが…」。どうでしょう!? 論議が深まればと思います。
●福留先生からは、総選挙後に問われる憲法問題。安倍首相が強行した7条解散をはじめ、加計学園の獣医学部新設と公務員の奉公人化、自衛隊と自衛権問題が論及されています。「天高く憲法学ぶ秋」と先生。いかにも! 改憲阻止共同戦線のために、学んでいきましょう。
河辺先生の今月の〈視点〉のテーマは、日本外交の「橋渡し」。核兵器廃絶へ、立場の異なる国に共通の基盤を提供するというもので、橋渡しの実相と平和国家日本の危うい在り方が指摘されています。
朝倉市議の大庭きみ子さんから、災害母子支援センター「きずな」の取り組みです。あの九州豪雨被害をうけて母子支援に特化してできた、注目を浴びている支援センター。学ぶべき社会運動であり、支援カンパもお願いします。
福岡の山下競子さんからは、コミュニティ・ユニオン全国交流集会の報告。「バリカタ絆! あきらめんたい!」とのタイトルがすばらしいですね。タイトル同様に、充実した集会が案内されています。博多ラーメンだけでなく、私たちの活動も固くバリカタ絆で。(山内正紀)
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