【編集後記】
●安倍首相の臨時国会冒頭解散・総選挙。「国難突破解散で、国民に信を問う」のだそうです。北朝鮮危機に便乗した悪巧みですが、我われにとってはアベ改憲阻止・安倍政権打倒の絶好のチャンス。本誌が読者に届くのは総選挙が公示された後ですが、残された期間の頑張りを!
民進党の希望の党への合流では、小池都知事は「(民進党リベラル派が)排除されないということはない。排除する」と明解です。この11月号校了の時点では、まだまだ合流・排除の実態は見えませんが、民進党ウオッチャーの黒田浩一さんにはできるだけ直近の動きに触れて頂きました。
社民党の横田昌三企画局長は、最初のテーマ「臨時国会の課題」から急遽、「総選挙での政策課題」に。安倍首相の北朝鮮危機対応批判には、河辺一郎先生の主張が活かされればいいのですが。
●希望の党が脱原発を主張し、原発問題が総選挙の重要なテーマになりそうです。原発再稼働の最大焦点は東電柏崎刈羽原発にありますが、再稼働に欠かせないのが地元同意。高橋新一さんから大事な提起が行われています。
大分県警の盗撮事件を通して監視社会を告発し、本誌にも書いて頂いた田中圭太郎氏が、最近取り組んでいる取材テーマが「東京大学の非常勤教職員の雇い止め争議」です。2018年問題に関連して深刻な実情が浮き彫りにされています。
●『資本論』第1巻発刊150年に当っての鎌倉孝夫先生の論稿。現代資本主義解明に生きる『資本論』の意義が解説されています。山崎一三氏の前月号・前々月号の「ロシア革命100年と社会民主主義的視座」にも触れられて、議論が深まればと思います。週刊『金曜日』(9月29日号)には、鎌倉先生と白井聡氏の対談が掲載されており、コンパクトでお薦めです。
●古川龍樹さんは最終回。「命」を考えさせられる連載でした。西さんの死後再審実現を願います。室伏志畔さんの「古代史」。古代史ファンにはたまらなく面白いと思います。なぜ聖徳太子はいなかったか! 古代史ファンならずとも興味が湧きませんか。(山内正紀)
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