【編集後記】
●第3次安倍第3次改造内閣の発足です。「第3次」が2度出てくるややこしい内閣ですが、日本の平和と市民生活のために、大惨事内閣にならないことを願います。早速、麻生副総理兼財務相からは「ヒトラーは、やっぱりいくら動機が正しくてもダメなんですよ」などと、とんでもない発言が出てきました。即刻罷免ものですね。
この内閣が直面する朝鮮危機。危機打開、米朝軍事衝突回避のためには対話・交渉・外交以外にない! 安倍首相も先頭を! 「主張」で訴えました。
●「北朝鮮情勢の緊迫化などを理由に『対外軍事力としての自衛隊』に傾斜する政策は、安全保障上も決して得策ではない」。福留久大先生が主張されています。2020年新憲法施行という安倍改憲の行方が注目される中、福留先生は「9条そのものへの注視が大事」と、その「深奥」を解析。
山崎一三氏の「ロシア革命100年と社会民主主義的視座」は、前号に続くものです。社会主義ソ連はなぜ崩壊したのか? その体制の修正と転換は可能ではなかったか? 大変に読みやすい問題提起の論となっています。
●「韓国キャンドル市民革命」に関する講演の紹介を2つ。1つは慶煕大学の金民雄教授を招いての講演会を新潟の有田純也さん、いま1つは柏井宏之さんで、こちらは市民団体・参与連帯の安珍傑事務処長の講演です。ともにすばらしい内容で、躍動し変化する韓国市民運動・社会を照らして、日本の私たちに鋭く問いかけてきます。
戦後72年の夏に中国を訪問した今泉克己さん。731部隊が考察されています。原水禁大会報告は前海満広さんで、核兵器禁止条約へ背を向ける日本政府を批判。その核兵器禁止条約を河辺一郎先生の今月の〈視点〉が取り上げています。日本が反対するのは核の傘に入っているからではなく、政府の基本的な姿勢として反・反核なのである! 眼を見開かされる強烈な指摘です。
日本労働運動の決定的転機となった国鉄の分割・民営化。それから30年を木庭健一さんが論評。JRで頑張る読者には読んで頂きたいと願います。冤罪「福岡事件」の連載4回目、古川泰龍氏の晩年の闘いと西死刑因死後再審への取り組みが、美智子夫人とご子息の龍樹さんより綴られ、胸を打ちます。(山内正紀)
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