【編集後記】
●今月は山崎一三さんの論考からスタート、“安倍内閣は「神道政治連盟内閣」というべきであろう”と明解です。山崎さんは国家神道との関連で安倍内閣の極右性を特徴づけ、その論は天皇の「おことば」(8・8ビデオメッセージ)問題にも及んでいますので、読んで下さい。
国家神道といえば、密接なのがあの森友学園の教育理念、「天皇国日本を再認識」「教育勅語素読・解釈による日本人精神の育成」とあります。学園の籠池泰典理事長は日本会議大阪の役員です。不動産鑑定評価書9億5600万円の国有地が1億3400万円で払下げられたことも疑念で驚きですが、学園の経営する幼稚園では毎朝の朝礼で教育勅語が朗唱され異様です。開校予定の小学校名誉校長だったのが安倍首相夫人のアッキーこと昭恵氏で、「安倍晋三記念小学校」名で寄付金集めをしていたことも報道されました。安倍首相は「妻から先生の教育に対する熱意はすばらしいと聞いている」、昭恵夫人が「こちらの教育方針は大変、主人も素晴らしいと思っていて」となれば、そろっての教育勅語讃歌でしょう。安倍政治の歪さがこの問題からも浮上しており、森本清彦さんの漫画にも。
●昭恵夫人とともにもう一人の女性に登場いただきましょう。東京都知事の小池百合子氏です。尾崎康平さんが小池都政(小池劇場)をめぐる諸問題を解析しています。最近、自民党を離党した現職都議。離党前のポスターには上半分に小池知事と自分がガッチリ握手した写真、下半分は安倍首相の写真と自民党名、小池票と安倍票の一挙両得をめざしていたようですが、これは余りに虫が良すぎて断念。小池党の「都民ファーストの会」に移りました。7月東京都議選を前にした動きにも触れられおり、面白いです。
●河辺一郎先生は国連を舞台に南スーダン問題。石坂浩一先生には、朴槿恵政権を弾劾する韓国を取り上げて頂きました。朴槿恵氏の心の友「崔順実」問題として浮上しましたが、それでは捉えれらない韓国市民社会の変化と課題が浮き彫りにされています。福留久大先生は、2017年の安倍・トランプ会談と1969年、九州大学への機動隊導入の是非をめぐる奥田・水波会談を「優先と劣後」の視点で結び、安倍とトランプで劣後事項とされた沖縄など苦難の救済が突き出されています。
北九州市議選のレポートを久保木謙さんにお願いしました。八幡西区で16年ぶりに議席回復した市民選挙の実際が生き生きと描写されています。予算案については、いつもの横田昌三さん。新年度予算は年度内成立が確定との報。軍拡予算に攻め込むべき野党の力を!と願います。(山内正紀)
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