【編集後記】
●3月号です。今月はまず浅野健一先生。トランプ大統領より危ない安倍首相と御用メディアについての鋭い批判です。キーワードは「安倍首相のプーチン化」。プーチン氏が気を悪くしなければ良いのですが……。森本清彦さんのマンガのタイトルは「アベは今、世界でもっとも○○○男だ!」と伏字を使用。この伏字、危険な男だ!となります。浅野先生の指摘との類似に驚きました。
大分県議の久原和弘さん、行ってきましたアメリカ・キューバ!。本誌1月号掲載の自らの米国大統領選評を持参しての意見収集。現地の実際が伝えられていて参考になります。
河辺一郎先生は、日本の左派の状況認識のあり方に言及、1月号での指摘に連なるものです。いまメディアは、トランプ米大統領が出した一時入国制限令で沸騰していますが、翻っての日本。2015年、7586人の難民申請に対し、政府が認定したのは27人だけでした。こうした自国の現状を問うべきということだと思います。
●NPO法人・有害化学物質削減ネットワークの井上啓さんに柏崎刈羽原発をめぐる動きを書いて頂きました。トータルに課題が提起され、脱原発政策の分岐点としての柏崎刈羽原発の位置が鮮やかに浮かび上がってきます。
朝日新聞(1月27日)によると、政府は北朝鮮からの弾道ミサイル落下を想定した初の避難訓練を3月に秋田県男鹿市で実施することのこと。昨年8月に北の弾道ミサイルが秋田沖に落下したことから計画されたものです。政府が北のミサイルを具体的脅威と言い出した以上、これがもし柏崎刈羽原発だったら? その脅威は男鹿市レベルでは止まりません。柏崎刈羽原発再稼働にむけた安全性の検証には、当然、ミサイル攻撃された場合も条件とされなくてはならないことになります。
中村正紀さんの連載「巻原発住民投票から20年」は今回の5回目で最終章となりました。毎回毎回、ワクワク読ませて頂き、感謝です。
●春季生活闘争に関連して四本の原稿が届きました。まず山田俊忠さんが連合・主要産別の動きを含めて紹介。吉田祐史さんは新潟から公務員賃金をめぐる苦闘を、大阪の福井工さんは厚労省「働き方の未来2035」懇談会批判と中小労働者の闘い、木庭健一さんには1月号の「働き方改革」に続いて「同一労働同一賃金」ガイドライン案を論評してもらいました。是非、春闘を取り組む力にして下さい。
『世界共和国へ』などの著作で知られる柄谷行人氏の批判を中村健三さん。柄谷氏の「交換様式論」が取り上げられており、説得的です。(山内正紀)
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