【編集後記】
●「主張」で取り上げたように社民党の全国大会が終わりましたが、大会を直前にしたご多忙な時期に、党政策審議会の横田昌三事務局長に野田内閣の2012年度予算案について書いていただきました。「法人税減税に立脚し、消費税増税に道筋を付け」「財界の求める新成長戦略に応える方向性を強める」政府予算案の中身が具体的数字をもって詳しく紹介されています。
森本さんのマンガは、消費税を「超効率的搾民錬金詐術」と断罪し、1%の黒幕に肩を組まれる野田首相の姿勢を描いて鮮やかです。
●問題は99%に位置する私たちの闘いですが、大阪の福井工さんより今春闘での中小労働者の取り組みについて提起をいただきました。
本誌が読者の皆さんに届くころは、あの東日本大震災からちょうど1年です。3月11日には、郡山市で「原発いらない!福島県大集会」が開催されます。集会呼びかけ人には、県の森林組合や生協、漁協の会長が名を連ねていますが、そこに無いのが連合会長。横田さんも文中最後に指摘されるように連合の役割が鋭く問われています。
●2月号の米国、3月号の中国に続いて、今月号は柴山健太郎さんに「ギリシャ・ソブリン危機とEU」を取り上げていただきました。副題は「統一通貨ユーロは崩壊するか」という刺激的なもので、これはジャーナリズムを賑わせている問題でもあり、読者の皆さんも興味がおありのことと思います。河辺先生ご指摘のシリア問題ともども世界の動きを注目したいと思います。
福留先生の今月のフィールドは、いつもの「経済」から離れて「軍事」です。しかし実際は「経済」と「軍事」は密接で、先生によれば「経済の舞台そのものも軍事戦略によって策動されている感じが払拭できない」ということで、その視点からの論考です。
ふくおか「北欧社会」研究会によるスウェーデン・フィンランドへの旅。2月号で奥、本間さんに報告いただきましたが、今回は「教育」と「政党の在り方」について、唐崎さんと渡辺さんのレポートで、勉強になります。
●久しぶりに原稿が届いたのがお二人。一人はマンガの鎌倉圭悟さんです。東京から故郷・山梨の河口湖に帰り、ペンションを経営され、昨年6月に結婚されました。夏になれば仕事で忙しい日々を過ごされ、なかなかマンガを描けない鎌倉さんですが、暇な(オット失礼!)今のうちに是非ご寄稿下さい。
いま一人は、静岡市の市川勝弁護士。市川さんからは10年3月号以来で、開腹手術や大腿骨骨折から回復してのご寄稿。安心しました。(山内正紀)
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