【編集後記】
●1月24日、第180回通常国会がスタートしました。野田政権の新年度予算や「税と社会保障の一体改革」の名による消費税増税法案などが審議されます。いつ解散・総選挙があってもおかしくないとされる政治情勢で、山崎一三さんに「米・官・財の代理人たる野田政権」の「逆流する政治」を取り上げていただきました。政治の逆流の中から台頭してきたのが橋下大阪維新の会。山崎さんは、この「保守による革新政治」を、中曽根・小沢・小泉に続く第四弾として注目し、その矛盾も指摘されています。
●2月号の河辺先生のアメリカ政治分析に続き、今月は曽我祐次さんに中国政治についてご寄稿いただきました。中国では秋に共産党大会が開催されます。紹介されているのが、胡錦涛・温家宝体制の後継を担う中国第5世代の指導者群。永年の日中友好運動で培われた豊富な知識・情報をもとに、日頃なかなか知ることのできない詳しい内容になっています。
●連合春闘については、昨年まで野尻和夫さんにお願いしてきましたが、今年は山中忠利さんにバトンタッチです。日本経団連が「ベースアップは論外」「定昇は延期・凍結」とする中で「かすむ春闘」にさせない連合の構えは如何に!
春闘に限ったことではありませんが、脱原発など労働者・民衆の闘いの高揚が痛切に求められています。そのためには何が必要か。この間、「脱原発社会の実現をめざして」を4回にわたって書いていただいた鎌倉孝夫先生からは、「労働者・民衆の意識を動かすもの」を根源的に提起いただきました。
●1月号で東電原発「事件」(事故ではありません!)にかかわるマスゴミの大本営発表を批判いただいた浅野健一先生。今回は金正日総書記死去報道についてです。文中にある「(朝鮮の崩壊を心配するより)自分の新聞の倒産を心配した方がいい」との「サンデー毎日」に対する批判には思わず笑ってしまいました。確かに毎日新聞は経営危機ですよね。昨年、平壌で行われたサッカー、日本・朝鮮戦をめぐる問題は私自身始めて知ることで、これはぜひ読んで下さい。
●脱原発運動については、玄海原発の廃炉を求める「風下の会」の赤松昭博さんより報告です。「風下の会」とのネーミングも見事で感心しますが、88年以来の活動に裏付けられて内容も深いものとなっています。このような現場レポートをお待ちしています。さようなら原発署名は400万に近づいたとのこと、さらに頑張っていきましょう。(山内正紀)
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