【編集後記】
●新年号をお届けします。まずは恒例の社民党・福島党首へのインタビュー。昨年のインタビューは大臣室で行いましたが、今回は新しくなった参議院議員会館。連立離脱に至った沖縄基地問題への熱い思いとともに、社民党の再建にむけた決意をお聞きしました。
新年号の特別企画としてもう一つ。河辺一郎先生に、オバマ大統領のイラク戦争戦闘終結結宣言(9月1日)を受けて、日本外交の責任についてお願いしました。先生は、日本外交のみならず、それを支持する日本社会の特徴、関連してリベラルを含む論壇・メディアの問題点も指摘されています。
●鎌倉孝夫先生の「経済診断」は、米国の金融量的緩和策についてです。この政策は、新興国に投機資金が流れ込みバブルをもたらすなどと、先のG20でも中国を始め各国から厳しく批判されたものです。中間選挙で大敗したオバマ政権がめざすものは何か。今後の世界経済を規定する政策の本質が分析されています。
進歩と改革の事務所の隣に全日本農民組合があります。その全日農副会長の菊池董さんから、いま注目のTPP(環太平洋経済連携協定)についての原稿が届きました。
●本誌にご執筆いただいている浅野健一同志社大学教授が世話人を務めておられる人権と報道・連絡会、そして原発問題で論及いただいている武本和幸さんが活躍されている柏崎刈羽原発反対地元三団体が、人権擁護に尽くした団体に送られる多田謡子反権力人権賞(第22回)を受賞されました。狭山の石川一雄さんは、第18回の受賞者です。
この報道に接して喜んでいたら、今度は、前月号から連載が始まった栗川治さんから、第45回NHK障害福祉賞優秀賞を受賞したとの嬉しいメールが届きました。受賞作は「心と社会のバリアフリー―父と私の歩んだ職業の道」。同時に第50回日本点字図書館随筆随想コンクール優秀賞も受賞されたとのことです。おめでとうございます。
●15回にわたって連載いただいた西村和雄先生の「有機農業再考論」の本論が最終回を迎えました。有機農業の技術を基礎に人間社会・文化にも触れた論文を毎月楽しみにしていただけに、寂しい思いがします。今後、一冊の本になるとのこと。楽しみに待ちつつ、また本誌へのご執筆も期待しています。
高根さんの新連載がスタートしました。戦後精神とは何だったのか?というラジカル(根源的)な問いかけで、埴谷雄高からの案内です。新発田市の三母さんからは核兵器廃絶条例制定の取り組みの報告。地域からの運動の報告を読むと元気が出ます。(山内正紀)
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