【編集後記】
●今年2月号から引き継いだ編集。校了・印刷後に誤植を見つけて落ち込んだりの毎月でしたが、どうやらこうやら12月号まで漕ぎつきました。
今月号はまず、市民の手による平和のためのシンクタンク「ピースデポ」の田巻一彦さんに、9月に出た新「安保防衛懇」報告を取り上げていただきました。ピースデポのHPには「疑いもなく、小グループの思慮深く献身的な市民が世界を変えることができる。実際、そのような者だけが世界を変えるのである」との米国の文化人類学者・マーガレット・ミードの言葉が載っています。田巻さんは、報告への批判だけではなく、市民の手による平和構想の大事さを指摘されています。
●曽我祐次さんからは、リハビリ入院中にも関わらず、日中間に浮上した尖閣問題と日中関係の今後についてQ&A方式でやさしく解説いただきました。
河辺先生の文中にもありますが、福岡市では中国人観光客の乗った観光バスを右翼の街宣車が取り囲む事件が起きました。大変な事件にも関わらず、しかし、この事件は朝日新聞の地方版に小さく載っただけで、全国的にはまったく知らされていません。河辺先生ご指摘の「自分たちの『今』を顧みない上に、相手が何を問題にしているのかを理解しない日本の姿勢」を冷静に振り返って見なくてはなりません。
●月刊『すくらむ』に連載され、のちに単行本になった「異彩はバリアフリー」の著者・栗川治さんに久しぶりにご寄稿いただきました。障碍者制度改革は、民主党政権下でどう実現するのか?、10回位の長期連載になります。ご期待下さい。柏井宏之さんからは、11月に大阪、東京で開催される「第2回日韓社会的企業セミナー」への期待と社会的排除をなくす課題について。栗川さんの提起とも関連します。呉学殊さんからは、セクハラ紛争解決へむけた個人加盟ユニオンの実践例の紹介です。取り組みを広げたいものです。
高根英博さんの「分裂するイメージ」は今月が最終回です。韓国併合100年の今年に、過去・現在・未来に連なる提起をいただきました。次号からは、新たな企画で!と願っています。
●チェ・ゲバラの登場です。福留先生の「ゲバラのマルクス素描」。ゲバラとマルクスに加え、ソフトバンク・ロッテ戦まで出てきます。内容は本文で。先日、社民党の政調会長である阿部とも子衆院議員の国会議員活動10年を記念するパーティーがあり出席しましたが、そこにゲバラの娘さんが参加され挨拶されました。阿部議員、福留先生を通して、思わぬところでのゲバラとの出会いでした。(山内正紀)
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