【編集後記】
●「主張」で書きたかったことですが、紙数の都合で割愛したことを、ここで補足として書いておきます。それは朝鮮との交渉に関連して使われる言葉の問題です。
マスコミ各社は、朝鮮側が金正日政権の「体制保障」と「経済援助」を求めていると伝えましたが、これは朝鮮側の態度を正確に伝えていません。朝鮮側が要求しているのは「主権の尊重」、「不可侵条約」の締結であり、「米朝枠組み合意破棄の代償」でしょう。「主権の尊重」なら当然でしょうし、不可侵条約を結びたくないというなら戦争したいのかということになります。
それを「体制保障」とか「経済援助」と言い換えて伝えれば、金正日は自分の延命のために外国からの援助が欲しいのかと受け取ってもある意味で当然です。
マスコミ各社が「体制保障」「経済援助」と口をそろえて伝えるところを見ますと、外務省が記者クラブでのブリーフィング(状況説明)で、朝鮮側の言葉をこのように言い換えて使い、当局に追随したいマスコミがそのまま使っているのではないでしょうか。しかし、このようなことをしていると、本当の解決をするときに自分の手が縛られて、自分にツバが返ってくることにならないでしょうか。
金正日が自分の体制保障と援助を求めているとなれば、日本国内の世論は、そんなもの必要ないと、相手をバカにするでしょう。世論をミスリードすることになります。
こう言うと、一部の人は「お前らは北朝鮮の側に立つのか。日本の立場に立て」と言いそうです。しかし、こう言ったからといって、北朝鮮の核保持や拉致を容認するということとは全く違います。それよりも排他的で頑な態度こそ日本の真の利害を損なうものです。それは今回の6カ国協議で、拉致問題に関する日本の主張に各国に理解が薄かったことでもわかるのではないでしょうか。もっと友好的な態度のなかでこそ拉致問題も解決するし、拉致被害者の不幸もこれ以上長引かせずに済むのではないでしょうか。
●今号のおすすめの一つは、IUSY(社会主義青年インター)のフェスティバルに参加した
杉山章子さんのレポートです。若者らしい瑞々しい感覚で、「ソーシャリスト」と日本の「社会主義者」
の違い、また会場でぶつかったゲイ・レズビアン差別を記述されています。
関連して、渡辺秀美さんの文章。辻元前議員の秘書給与問題や拉致問題に関する社民党の態度は説明不足とし、それは社民党が物事を隠したいと言うよりも、説明する言葉を持たないからではないかとして、持論の社会民主主義と科学的社会主義の違いに決着をつけるべきだというところへ論旨を展開しています。
●全建総連書記長の佐藤正明さんに「公共工事と建設労働者」を書いていただきました。入札と下請けの、雇用問題としても比重の大きい問題を、労働者の立場から切り込みます。労働相談活動の第3弾は高知の大峰さん。村井秀美氏のベアテ・シロタ・ゴードンさんを劇化した「真珠の首飾り」は公演日程も付けましたので一見を(松本)。
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