【編集後記】
●アメリカの高官が、イラク攻撃に反対するフランスやロシアに毒づいて、反対するならフセイン政権転覆後の分け前はやらないと発言し、フランスのシラク大統領が激怒したという記事はアメリカの本音が出たものと言えそうです。猛々しい剣幕ながら空疎なブッシュ大統領の一般教書演説よりも、この方が事の真相を物語っているのではないでしょうか。日本の新聞の世論調査でも、ようやくイラク攻撃反対が多数であることがはっきりしつつあります。社民党は「拉致」問題でがたがたしているよりも、この際、イラク攻撃反対で大々的キャンペーンを張ったらどうでしょうか。いまは思い切った行動が必要になっているのではないでしょうか。
●衣笠先生に衆議院憲法調査会中間報告の批判をお願いしました。イラク攻撃と集団自衛権の問題が解釈改憲の限界に来ていること、新たな九条改憲への改憲派の論理など重要な指摘があり、お読みいただきたい文章です。
前田康博氏の韓国大統領選挙について、盧武鉉氏の不利な材料をはね返したのが若い世代のインターネットによる勝手連的な行動だったという指摘、このような要素は、これから日本でも重要になってくるのではないでしょうか。マスコミがケシカランというより、インターネットでひろげる工夫が必要かも。勧告は着実に変わり始めているようです。
鳴海さんの「闇に葬られようとした朝鮮人強制連行者の遺骨」は、拉致問題の影で目をそらされようとしている戦時中の日本による強制連行の問題をもう一度思い起こす重要なものと思います。
●今月のもう一つのテーマは、経済と春闘です。鎌倉先生は、「インフレターゲット論のまやかし」、渡辺秀美氏に「2003年予算案と経済財政改革」、手軽に内容を紹介するというわけにはいきませんが、重要な問題ですから、ぜひお読みください。
春闘に関しては、私鉄総連の設楽書記長と全国一般の福井副委員長にお願いし、「春闘と経済情勢」を国府俊一郎氏にお願いしました。そして、なぜ、こういう構成を意図したか、編集部の「春闘」への思いを「主張」にしました。
宝樹さんの「証言 戦後労働運動史」はまた面白いエピソード。世界労連のジャン・スー書記長に宝樹さんが斡旋を依頼され、自由労連のヴィター書記長をスイスまで呼びつける。維新を前に薩長連合を工作して成功させながら、維新回天の前夜、何者かに暗殺された坂本龍馬に自らを擬し、おれは国際労働運動の坂本龍馬かと勇む宝樹さん。さて"宝樹龍馬"の運命や如何?(松本)。
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