「進歩と改革」No.601号   --2002年1月号--


■主張 深刻化する雇用情勢と労働組合の課題         編 集 部

新春インタビュー
21世紀のアジアと日本              元総理 村山 富市

パキスタン現地調査緊急報告集会から
100万人が餓死する、空爆の即時停止を          辻元 清美

同時多発テロ直後のアメリカから
2002年の幕開けとメディアのあり方           渡辺 武達

2002年の中国と日中関係の展望              曽我 祐次

鎌倉孝夫の経済診断
同時多発テロの衝撃(2)‐‐テロ・報復戦争の経済への影響

報復戦争の即時中止と日本の戦争支援反対を訴えて
 −−平和フォーラムと全国の取り組みから         鈴木  智

10・21国際反戦デー九州ブロック総決起集会から     高嶋 英俊

マンガ モオーウ安全、モオーウ旨い、ンモオーウ     森本 清彦

「狂牛病』問題の背景と有機畜産への道            御地合二郎

連載 証言「戦後労働運動史」(6)            宝樹 文彦


【編集後記】

創刊600号に続く新年号は、圧倒的にアメリカの報復戦争反対に関連するものとなりました。 事態の動きが早いので、執筆された時点でのインパクトがそのまま伝わるか、月刊誌のもどかし さを感じながらの編集です。

冒頭は村山富市元総理の談話「21世紀のアジアと日本」です。元総理は、最近の国会について 非常に心配しておられ、その思いが伝わってくる談話です。「テロ特措法」では、国会の審議が止 まるべきだったと、そこまで言われています。続いて、辻元清美衆議院議員のパキスタン現地 調査報告。問題の国会審議の様子も、実際に審議に参加した体験が前半で語られ、後半はペシャ ワールの難民キャンプ、アフガニスタン民衆への食料支援の生々しい報告、最後に支援基金の訴 えです。アメリカからは、もう一つの現地、発端となったニューヨークの世界貿易センタービルの 廃墟に立った渡辺武達氏の文章です。現地に立つことの必要性とそれだけでは真相に達しないとの 氏のメディア論が展開されます。
ニューヨークとペシャワール、二つの現地――となると、もう一つ、中国の存在を忘れるわけに はいきません。テロと報復戦争を主題にお願いしたわけではありませんが、9月11日の事件を 北京のホテルで知ったという曽我祐次氏に「2002年の中国と日中関係の展望」を書いていただ いています。アメリカに偏る日本のメディアのなかで、お隣りの大国・中国の動向を正確に知るこ とは欠くことのできない作業です。

報復戦争、テロ特措法に反対する市民運動、大衆運動としては、平和フォーラムと全国のとりくみ を鈴木智氏、そのなかで熊本を中心をする九州ブロックのとりくみを高嶋英俊氏にお願いしました。 初めて自衛隊を戦場に送ることに対し、反対は国会では圧倒的少数でも、市民の間では少数でない ことが、実感できるのではないでしょうか。

マンガの森本清彦さんから「こんどは"狂牛病"の問題を画きたいけど、時期的に遅いだろうか」と 電話をいただいたとき、「そんなことはないでしょう」と答えました。全日農の御地合二郎氏にも 原稿をお願いしましたが、新聞はようやく牛肉の需要回復を伝えていました。ところが原稿締め切り の後、国内で二頭目、三頭目の牛が発見され、またもや不安拡大。こういう問題で、結果的に企画が 当たったと喜ぶのは不謹慎の極みですが、不幸にも当たってしまいました。問題は、エイズ、ヤコブ 病の厚生省と同じく、警告を無視した農水省の責任追及をおそれた隠蔽工作です。今回は畜産という 産業の死活問題が絡んでおり、生産者と消費者の連携、相互理解が必要です。御地合さんの本文をお 読み下さい。

「主張」は、悪化する雇用情勢についてとりあげました。この状況のなかでどうすれば労働組合運動が 前進できるのか討議が必要になっていると思います。そのために「主張」で十分だと思いませんが、 何らかのキッカケにできればというところです(松本)。